機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイを見てきた。
昨年公開予定のところ、コロナによる度重なる公開延期で半分どうでもよくなってきた頃にとうとう公開されたので、ついに見てきた。
ネタバレなしで感想を書いてみたいと思う。
というかネタバレして考察しつつ書いたら時間がいくらあっても足りない。
少なくとも宇宙世紀シリーズのガンダム知らない人にはオススメ出来ない。
こういう記事でグダグダ前置きが長いのが僕は大嫌いなので、さっさと結論から書く。その上で、なぜか知りたい人がこの先を読んでくれれば良いと思う。
タイトルの通りだが、機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイは・・
少なくとも宇宙世紀シリーズのガンダム知らない人にはオススメ出来ない。
と感じた。
宇宙世紀シリーズのガンダム、とは・・ガンダムにはファーストガンダムと時間軸が同じで、共通の人物が出てくる世界の話がいくつもある。時間軸が同じため、宇宙世紀〇〇年(U.C〇〇)という感じで時間設定がされている。例をあげると、ハサウェイの時代はU.C.0105で、ファーストガンダムの時代がU.C.0079~0080という感じ。つまりファーストガンダムからおよそ25年後の世界がハサウェイの舞台。
ちなみに一番時代が先の話でU.C.0149のVガンダムというシリーズになるが、もうここまで来ると時間軸こそ同じだけどアムロやシャアの名前は出てこない(たしか)
つまり、SEEDや00は全然違う時間軸の話になる。なのでガンダムのアニメを見た事があったとしても、宇宙世紀シリーズのガンダムを見た事がない状態でハサウェイを見ても色んな名前や設定が出てきてもチンプンカンプンになる、というわけ。
宇宙世紀もののガンダム好きな人なら見れるが・・
よくアニメやゲームで「1見てないけど、2からで楽しめる?」みたいな質問があるが、ハサウェイに関して、僕の回答は「ノー」だ。
だがもし宇宙世紀シリーズのガンダムを見ているなら、その見た事がある作品によってイエスとノーが変わってくる。
閃光のハサウェイの主人公、ハサウェイ・ノア。と同時に、反地球連邦政府運動マフティーのリーダー、マフティー・ナビーユ・エリンでもある。分かりやすく言えば地球連邦にたてつくテロリスト。なんかサラッとネタバレみたいな事を書いたけど、これは公式サイトにも書いてある。
そしてこの人物の親はガンダムシリーズの中でも超有名な地球連邦の軍人、ブライト・ノアだが(これも公式に書いてある)、この人物がどうしてテロリストになってしまったのか。
テロリストになるまでの葛藤、みたいなものは今作の劇中では特に語られていない。
先ほど書いたいわゆる宇宙世紀シリーズのガンダムの内容、設定が頭に入っていて、アムロやシャアが何をしてきたのか、伝説みたいになってる二人が世界からどう思われてるのか、地球連邦はどうなったのか、ジオンはどうなったのか、この辺の理解があれば続編となるハサウェイに関する知識はなくたってもちろん問題はないが、例えば宇宙世紀シリーズとは言えユニコーンしか見てない人なんかがいきなりハサウェイを見てもいまいち頭に入ってこないはず。
どちらかというとユニコーンよりも逆シャアを見てればハサウェイはとっつきやすいと思う。
可能なら、小説版の逆シャアベルトーチカ。
小説のベルトーチカチルドレンは逆シャアと同じ世界観でストーリーや設定が違う作品。なぜベルトーチカかというと、ハサウェイは劇場版の逆シャアではなく、小説版のベルトーチカチルドレンの方の設定を引き継いだ作品だから。
しかし、ネタバレになるので詳細は控えるが、小説読むのは体力いるので逆シャア見た上で、設定の違いを調べてみるくらいでいいと思う。
ちなみにその逆シャアもファースト見ないと何がなんだかよく分からないと思う。逆シャア自体、個人的にはかなり分かりにくいと感じている。ファーストを見て、逆シャアを見て、その上でハサウェイを見るのが一番頭に入ってきやすいと思う。ハサウェイを理解するのにZやZZは見なくても平気。
逆に言うと、時系列で言えばハサウェイの少し前の話がユニコーンなわけだが、ユニコーンは見なくてもハサウェイは理解できる。ハサウェイの方がユニコーンよりも原作は10年近く古いから。
そのためユニコーンにハサウェイは出てこないが、逆シャアにはハサウェイは登場する。しかもとても重要なキャラとして。
ファーストの劇場版3部作も逆シャアも2021年6月現在ネットフリックスにあるし、気になった人はいますぐ見てみよう。
戦闘シーンが少ない。
約2時間という枠の中で、ドンパチしまくって・・みたいなの想像してると唖然とすると思う。僕はそれを期待していた。ハサウェイといえば空中戦だ。
ガンダムオタクにとってはハサウェイと言えば大気圏内での大型MSによる空中戦、みたいなイメージがある。勝手に代表して言ってしまったが、僕にとってはそういうイメージがある。
なので今回映画館で派手なドッグファイトがたくさん見れると思っていた。しかし細かい戦闘シーンはちょいちょいあるが、実際ハサウェイがクスィーに乗って空中をブアーッと飛んで宿敵ペーネロペーと迫力のあるドッグファイトをするのは後半のわずかな時間だけだった。
ハサウェイという作品自体、ゲームには色々参戦しているが純粋なアニメーション化されたのは今回が初。ファンとしてはそのわずかな時間でもクスィーが戦うシーンが最新のアニメで見れただけでも感慨深かったが・・特にハサウェイに思い入れもない人がこの作品を見ても「え?全然戦わないじゃん・・」という感想になると思う。
ファーストやZの劇場版同様、3部作くらいを想定しているのか、おそらく1作目となる今作はかなり会話シーンが多かった。体感半分くらい過ぎた時点で「あれ、これ絶対2時間じゃ終わんないな」と予感はした。僕はハサウェイをエンディングまで知っているが、割と丁寧に前振りしてると感じた。宇宙世紀の知識があって、さらにハサウェイに興味があったとしてもエンディングを知らない人はすごい前振りが長いと感じるかもしれない。
見終わってみると案の定全然エンディングまで描かれていなかったので2作目があるのは間違い無いと思う。まさかガンダムで企画倒れ・・なんてことはないと信じたい。
最新の映像技術、アニメーション技術でガンダムが派手な戦闘をしまくるなら映像作品としてオススメ出来たかもしれないが、そういうのは2作目、3作目に期待するしかない。
4DXがオススメ。迫力がすごい
以降はハサウェイとはあまり関係のない4DXの話題になるが、今回久しぶりに4DXで鑑賞してきた。
4DXをご存知だろうか。遊園地で映像と同期して座席が揺れたりするアトラクションみたいに、映画の映像と同期して座席が揺れたり水が飛んで来たり、熱風が吹いたり、匂いがしたりする。
久しぶりというか、実はこれが2回目。前回見た4DXはスターウォーズだった気がする。
料金は2900円とちょっとお高い。僕は109シネマズの会員だが、4DXに関しては特に割引はないらしい。
シートもこんな感じで専用のものになっている。
平日の午前中に行ったからか、上映開始5分前に入ったのに誰もいなくて貸し切りかと思った。このあと数名入ってきたが、みんな真ん中あたりのベスポジの席を取るもんだから空席だらけの中、少人数がわざわざ真ん中に固まるという異様な状況だった。
今回4DXにしたのは、ガンダムというロボットを動かして戦うアニメと相性がかなり良さそうだったのと、当日急遽見に行く事にしたのだがあまり寝れてなくて寝起きからずっと眠かったから。(こんな状態で普通に座って見てると寝落ちしそうだったから。)
結果的には非常に良かったので、もし見るなら4DXをオススメしたい。見れる劇場は限られているけど・・。
戦闘中のコクピットからの1人称視点のシーンなんかは実際に座席が揺れたりするので迫力がすごかった。爆発シーンなんかではちゃんと熱風が来るし。
ただ、おそらく想像しているよりもかなり本格的に揺れるので酔いやすい方はやめた方が良いと思う。あと食後もオススメしない。前回見た時は食後すぐに見たのだが、満腹の状態であまりにも揺れるので普通に吐きそうになったので。
あとがき
というわけで、総評すると見る人を選ぶ映画だなと感じました。昔からガンダム見て育った、ガンダム世代の方には待望のハサウェイだと思うけど、僕と同世代のSEED世代、もう少し若い00世代の人達なんかは
「おっ、ガンダムの新作だぞ!!」みたいなノリで見に行くと拍子抜けしてしまうと思う。
有給の日に急遽見に行ったのでひとりで行ったが、変に妻や友人を誘わなくて良かったと思った。
早く続きが見たい。
それではまた。